支えてるって何さ


この記事、IT業界の事情をあんまり知らない人をミスリードさせる可能性が高いと思います。
「アジア系が支えてる」って、そりゃあ今だにエンジニアの単価水準が全然違うのだから、たくさん人がいる製造工程をアジアにオフショアしていれば、人数比率が高くなるのは当然。
単価の話をせずにこのグラフを見せたら、「アジア系のITエンジニアはすごく優秀なんだ!」って思う人が相当数いると思います。
労働人口では80.6%と圧倒的な存在の白人に伍して、アジア系エンジニアが活躍している背景には言及がありません。
って分析を避けてますけど、数字だけ引用して読み方をガイドしないのは、片手落ちもいいところ。
大事なのは「何人いるか」ではなくてそこで「どんな役割を担っているか」ではないでしょうか。それを以って初めて「支えている」というタイトルが適切か検証すべきなのでは、と思います。
「自社の多様性を知ろう」という元データの趣旨を劣化させミスリードを誘い、「アジア系は(白人系より)優秀」みたいな偏った考え方を助長しかねないこの記事には憤りを感じます!!